Will
Will Miller
(ウィル・ミラー)from Crumpler

Interview by messengerbag.jp
取材日:2007年11月29日
クランプラーの直営店「クランプラーギンザ」が銀座の一等地にオープン。開店前の11月29日、創設者3人の内2人がオープニングイベントの為来日した。ビール片手に楽しむWill Miller、Dave Roperの2人に、クランプラーのこれまでと今後の展開、また興味があるという日本の印象などをうかがった。
Crumpler Ginza
〒104-0061 東京都中央区銀座1-6-11土志田ビル1F
TEL:03-6715-7340
営業時間:11:00〜20:00
定休日:火曜日(火曜日が祝祭日の場合は、その翌日が休業)
― 日本は初めて?
日本には4、5回来ているよ。
いつも東京を回って、沢山飲んで、どこにいたのか覚えていないなぁ(笑)。
― 日本はどう? 印象を教えて
エナジーを感じるね。

― 日本のビールは飲んだ?
日本のビールは大好きだよ。たぶん世界一だと思う。SUNTORY draftがすごくおいしかった。
― 今日は6ブランドのビールを持って来たから飲んでね
OK全部今日飲むよ。
― 日本の文化など興味あるところは?
日本の織物が大好きだね。ディテールにこだわったクオリティの高い日本の商品やデザインが大好きだよ。実際に、僕は日本の織物商品のリサーチをしたいと思っているんだ。日本のプロダクトからはパワーをもらうし、いつも日本のデザインブックやデザイナーはチェックしているよ。あとはYamahaのSR400と本物の僧侶かな。
― 日本でクランプラーを背負ってる人は見た?
出来る限り多くの人のバッグをチェックしたけど、少なかったね。町を歩いている人で20人程度かな。

― 私達が6個背負ってるから+6人だね。

そうだね。1万個ぐらいになりそうだ(笑)。でも2年前に日本に来た時の方がメッセンジャーバッグを背負っている人をもっと見た気がするなぁ。

― クランプラーのキャラクターの名前は?

“クランプラー”

― キャラクター自身には何か意味があるの?

みんなにとって意味あいは変わってくるのだけど、ユニセックスだったり、シンボルだったり。 僕たちは本当にハイクオリティの商品を提供していると思うけれど、でもそんなに真剣に商品を受け止めないで、笑いがあって、ライフスタイルを楽しんでほしいという願いも含まれているんだ。良かったらバックも買ってくださいね。いろいろな意味があるけれど、シンボルがそうなってくれてると思うよ。

― クランプラーを立ち上げて一番大変だった時期は?
大変だったのはどのマーケットにおいても、リテーラーの協力体制を見つける事、製品を支持してもらう事だった。僕たちもいろいろな事を試して来たけど、 Crumpler Storeを立ち上げることがベターだとわかったんだ。全ての商品を見せる事が出来て、それからみんなが商品を見始めてくれたよ。今も他のリテーラーより、やっぱりCrumpler store方が調子いいよね。日本でもCrumpler Storeは立ち上げたから、日本のユーザーにフルラインナップを見てもらいたいね。

それと英語圏の文化がストレートに海外に持って行けない所だね。例えば、オーストラリアでビールとクランプラーのバッグを交換するキャンペーンをやったんだけど、全ての国で受け入れられたというわけじゃなかったよ。

― 面白い企画だと思うけどね
そうだよ。ビールは全てのビジネスに共通するのさ。2ケースのビール持って来てくれたらバーニーラッセルブランケットと交換したんだよ。
― 日本でそのキャンペーンにトライしたら?
ぜひやってみたいね。
― 僕も大量に持ってくるよ。
もし実現したら、そのときはよろしく。
― カメラバッグ、PCケースでも有名だけど、何がきっかけで作るようになったの?
 
1994年にスタートして、当時はサイクルメッセンジャーバッグだけ作ってたんだよ。スチュアート、デイビット、と僕(ウィル)の3人で生産してたんだ。

元々3人ともサイクルメッセンジャーだったんだ。デイビットと僕で一緒にメッセンジャー会社を立ち上げて、30人のメッセンジャーが所属していた。それもあってスチュアート・クランプラーがメインで生産してたけどね。最初のバッグを作り上げるのに2年を要した。生地やデザイン、機能などをいろいろとテストしながら作ったからね。リサーチも大変だった。一度デザイン、素材、機能性を追及したら、いろんなアイデアが出て来て、カメラバッグやPCバッグを作るきっかけになったんだよ。一度追及しているから形にするのは簡単だった。もっともっと機能性を追及したバッグを出したいというアイデアもあったんだけどね。それとマーケットに入って行く時に、クランプラーをただのファッションバッグにしたくなかった、より機能的なバックとしてブランディングを考えていたんだよ。

(カメラバッグは)特にプロフェッショナルのフィルムメーカー、カメラマン用に作ったんだ。クランプラーは多くのアートイベントをサポートしたり、写真学校、映画学校をスポンサーしているよ。特にオーストラリアではフィルムコンテストなども沢山あるから支援したいし、とにかくこの分野でヘルプが必要な人達と関係を強くしてサポートをしているよ。我々自身では広告を大きく出したりはしない。支援が必要な所にスポンサーという形で参加しているんだ。人とのつながりを大事にしている。でもこれが上手く行っているんだよね。

― クランプラー以外で持ちたいと思うバッグはある?
無いね(笑)
まぁ、いろんなファンタスティックなバッグがあるよね。そうだなぁ…、TODSかな、イタリアンブランドなんだけどレザーとパターンが凄くかっこいい。是非チェックしてみて。
― 今後、日本でどういう展開を考えてる?
大学や専門学校などと強い関係を築きたい。映画学校だったり、写真学校だったり。ビアーキャンペーンもいいけれど、アートコミュニティやフィルムフェスティバルとの強い関係を築きたい。日本のアートコミュニティのサポートをしたいね。
― will自身もフィルムを作ったりするの?
Oh Yes! クレイジーなフィルムを作っているよ(笑)
タイトルが“Pinepple Ju-Ju”でYou Tubeで見れるよ。これはクランプラープロダクションで作った15分ぐらいのショートフィルムだよ。その他に10個ぐらいのフィルムがあるかな。
― 今後、世界でどういう展開を考えてる?
これまでと同じようにローカルコミュニティーと一緒にやって行きたい。他のブランドと同じような大きな展開は考えていないね。小さくても続けて、でも(ローカルコミュニティとの展開等を)特別にやって行きたい。 特に日本では、既にブランドがいっぱいあるし、良い日本のブランドもいっぱいあるから、小さくても続けて特別に展開していきたいね。また同じ話になるけど日本のコミュニティーとの関係づくり、サポートをやっていきたいよ。
 
― 今でも自転車はよく乗る?レースには参加してる?
もちろん乗っているよ。レースはやらないけどね。自転車に乗りすぎて、膝を痛めてるんだよ。でも自転車に乗るのはやめられないね。
― 自転車の魅力って何?
いっぱいあるよ。フィットネスにいいし、どこでも無料で駐車できるし、オーストラリアだと道路に綺麗な自転車用専用トラックがあるし、とにかく自転車に乗っていると気分がいいんだよ。あと環境にやさしいところかな。
― 他に興味あるスポーツは?
そうだねぇ、そんなに無いんだけど、モーターサイクリングは好きだね。趣味はフィルム制作とアートシアターに行く事、人と一緒に酒を飲む事かな。
― オーストラリアはどんな国?
とっても大きい国だよ。
とてもリラックス、仕事は月曜日から金曜日まで、休日もいっぱいあるし、太陽はいつも輝いているよ。時々寒いけど。すばらしい国さ。ある人はクリエイティブは騒がしい都会でするべきだと言うけれど、僕には理解できない。ビジーシティよりも良い部分は沢山あるんだよね。空間と美しい環境があり、静かだし、同じようにクリエイティブになれるんだよ。だから僕たちも良い商品を作れているし、オーストラリアは良い商品も、良いライフスタイルも持っているよ。
― 最後に、日本のクランプラ−ファンに一言
何をするにもそんな真剣にならずに、心に余裕を(笑)。
Thank you !!

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