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Under The Weather Anais
10.Under The Weather
アンダーザウェザー
http://www.under-the-weather.ca/

Interview by messengerbag.jp
取材日:2009年05月05日
自身の経験値をもとに2001年Toronto(Canada)でスタートしたブランド”Under The Weather”。その独特なフォルムとこだわりの防水性は世界中のメッセンジャー、自転車愛好家を魅了し続ける。
ハードなだけでなく、女性ならではの柔らかさを持ち合わせた数少ないブランドの一つ。メッセンジャーの経歴を持つAnais Fritzlanに話を伺った。
― まずはメッセンジャーを始めたきっかけを聞かせて下さい
ニューヨークとアムステルダムにいたときに、メッセンジャーとして働く事が他のどんな方法よりも楽しく、面白く、そして何よりその街を知る(学ぶ)事ができると思ったからです。メッセンジャーは街に住んでる人達よりもはるかに街の事を知っていると思いますよ。
― メッセンジャーバッグを作り始めたきっかけは?
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Under The Weatherのアトリエ
2000年に、「メッセンジャーバッグを作れるんじゃない?」とメッセンジャーの友人に言われたのがキッカケです。それでいくつか作って、その後もとにかく作り続けてました。
縫製や、デザインは楽しいですね。何より自分が関わっているコミュニティ(メッセンジャーや自転車等)の人達に便利なバッグを作れることがやりがいですね。

― バッグを作るにあたって、影響を受けたバッグ又は人物はありますか?

Under The Weatherを始動したときはメッセンジャーバッグを生産する会社はあまり多くありませんでしたね。当時、市場に存在するメッセンジャーバッグとは少し違うモノを作りたかったので、既に存在するバッグのいくつか良い要素を共有し、さらに他とは違ういくつかのアイデアを合わせたデザインを作り上げました。
雨が多く降るアムステルダムにいたので、中身を雨や水から保護するデザインはバッグ作りをはじめた当初から非常に重要なポイントでしたね。

― ブランド名とロゴマークの由来を教えてください?
「Under the Weather」は英語でよく使われるフレーズです。-- 気分が悪いか、または病気であることを意味しますが、元々はセーラーがボート上で、雨や風の中、危険が無いかどうか見張りをする場所の事をいいます。厳しい状況下で当番をしなければならない事がバイシクルメッセンジャーであるように聞こえました、そしてメッセンジャーが「Under the Weather」の状態の間、私の作るバッグが雨や風からメッセンジャーの荷物を守るんだというコンセプトを伝えたかったんです。ロゴは雨や風から守るという同じ意味を持たせ傘のマークを使いました。
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― フラップの形が独特ですね。何か理由があるのですか?
フラップの形はできるだけボディの範囲をカバーできるような形にしています。

― また女性として何か拘っている所はありますか?

メッセンジャーバッグを女性が作っているからといって特に違いはないと思います。でも、男性よりも時々ちょっとだけ女の子っぽく作っているかもね。

― 他のメッセンジャーバッグブランドとの違いは?

多くのメッセンジャーバッグブランドに違いがあると思います。 皆、他の人が持っていないバッグを欲しがると思うので、市場に多くの異なった選択肢があるのは良いですよね。
私は「Under The Weather」を他のブランドと比較しませんが、いつも素材やデザインなど改良し、可能な限り良いバッグを作ろうとしています。
例えば:その視点から*1)PVCの代わりに*2)TPUをライナーに使用するように切り替えました。 (TPUはより強く、PVCよりも有害物質を含まないので)

*1)PVCポリ塩化ビニール(polyvinyl chloride)の略
*2)TPU熱可塑性ポリウレタン (Thermoplastic Polyurethane) の略

― カナダの自転車(メッセンジャー)カルチャーはどうですか?
一般的にはカナダの自転車文化はかなり新しいです。最近積極的にみんな自転車に乗っていますし、サイクリストのための道路なども作られはじめています。冬の間、何カ月もほとんどの都市で自転車に乗るのが困難になるので、カナダでは難しい部分もあります。サイクリングは実用的移動手段より夏のレジャーアクティビティと多くの人にはとらえられてますね。
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Photo credit: Frank Theriault

そしてカナダでは多くの車のドライバーに自転車は路上を走らないものと思われおり、走行中に自転車が路上を走っているとどう反応して良いかわからない部分があると思います。安全とはいえません。

幸い、サイクリングは健康と環境に良いので、最近、受け入れられ始めています。
また気候変動の影響により、みんなが自転車に乗って少しでも環境を助けようと動いている中で、メッセンジャーのカルチャーやそのスタイルの人気が自転車を移動手段だけでなくライフスタイルと考える、より多くの自転車乗りを増やしたんだと思います。

いいことですよね。多くの人が毎日自転車の事を考えるようになり、そしていろんな所にサイクリストが増えてくると思います。トロントでは、メッセンジャーや一般の人が分け隔てなく自転車に乗ってソーシャルイベント(例:毎月開催されるVelo Social)に参加して楽しむ人がいっぱいいます。他の大都市をあまり知りませんが、どこも同じですよね。

バイシクル・メッセンジャーの都市の渋滞をすり抜ける彼らの素晴らしいスキルを知らない人にとっては非常にタフな仕事で、ちょっと無鉄砲で、時々クレイジーな人だと見られてしまいますよね。これはどこの都市でも同じなのかな。

― カナダでは女性メッセンジャーが多いのですか?
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男性の方がもちろん多いですが、多くの力強い女性メッセンジャーがトロント及びカナダ全域にいますよ。女性でもメッセンジャーの仕事を十分できると認められているんだと思います。トロントでは多くの女性メッセンジャーが組織や活動をひっぱったり、参加したりしていますね。

― 海外からみた日本の自転車(メッセンジャー)カルチャーはどう思いますか?

私たちは、一般的に日本の文化が非常にクールにみえますね。刺激的なファッションやおもしろいトレンドがいつもそこにあります。日本の人達は個性の表現を本当に楽しいでいるように思いますね。日本の自転車カルチャーについてはあまり知らないのが正直な所ですが、北アメリカよりも実用的に使われていると思います。そして確実に日本のバイシクルメッセンジャーは少しクレイジー(良い意味で!)。
とてもエキサイティングで楽しい街でもあるけれど、忙しく、いつも混んでいて、沢山の人であふれている街が私たちにとっては少し怖く感じるかな。

自分自身で日本の自転車(メッセンジャー)カルチャーがどうあるかを見たいものですね。

― バッグを制作する上で、メッセンジャーならではの利点はありますか?また、それはどういった部分に反映されているのでしょうか?
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短い間でもメッセンジャーであったことや沢山のメッセンジャーと近くにいたことは実際にメッセンジャーの使用しているバッグを見て、時が経つにつれどのように変化していくかなど、細かい点での技術的な需要の実態を知る事ができました。Under The Weatherのバッグはハードワーキングなメッセンジャーが何年使っても耐えうるバッグとして作られています。一般の方がカジュアルで使うのであれば10年間以上使えるでしょう。数カ月で壊れる安いバッグのように捨てられる事は無いと思います。
そして、デザインや素材に多くの細かい点で変更がある理由は、バッグの特徴や品質に関して絶えずプロのメッセンジャーの友人からフィードバックがあるからです。

― 今後の目標、目指す所を教えてください

そうですね。Under The Weatherのための私の目指す所は現在やっている事と同様にそれを保つことです!
縫製の手助けや新鮮なエネルギーとアイデアをもたらすために新しいスタッフを何人か入れるかもしれませんが、基本的には小さくまとまって続けていく事が好ましいですね。
洋服や他のおもしろいモノ、もちろん別のスタイルのバッグなどをもっともっとデザインしていきたいですね。特にすごく役に立って、強くてタフであり、無駄にならないアイテムを作っていきたいです。

― 最後に、Under the weatherファンにメッセージを
たくさんの日本の方が「Under The Weather」のバッグを背負っているかと思うと、ワクワクします。
近いうちに自分自身で日本を見に行きたいと思います。

― ありがとうございました!!
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― まずはメッセンジャーを始めたきっかけを聞かせて下さい
ニューヨークとアムステルダムにいたときに、メッセンジャーとして働く事が他のどんな方法よりも楽しく、面白く、そして何よりその街を知る(学ぶ)事ができると思ったからです。メッセンジャーは街に住んでる人達よりもはるかに街の事を知っていると思いますよ。
― メッセンジャーバッグを作り始めたきっかけは?
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Under The Weatherのアトリエ
2000年に、「メッセンジャーバッグを作れるんじゃない?」とメッセンジャーの友人に言われたのがキッカケです。それでいくつか作って、その後もとにかく作り続けてました。
縫製や、デザインは楽しいですね。何より自分が関わっているコミュニティ(メッセンジャーや自転車等)の人達に便利なバッグを作れることがやりがいですね。

― バッグを作るにあたって、影響を受けたバッグ又は人物はありますか?

Under The Weatherを始動したときはメッセンジャーバッグを生産する会社はあまり多くありませんでしたね。当時、市場に存在するメッセンジャーバッグとは少し違うモノを作りたかったので、既に存在するバッグのいくつか良い要素を共有し、さらに他とは違ういくつかのアイデアを合わせたデザインを作り上げました。
雨が多く降るアムステルダムにいたので、中身を雨や水から保護するデザインはバッグ作りをはじめた当初から非常に重要なポイントでしたね。

― ブランド名とロゴマークの由来を教えてください?
「Under the Weather」は英語でよく使われるフレーズです。-- 気分が悪いか、または病気であることを意味しますが、元々はセーラーがボート上で、雨や風の中、危険が無いかどうか見張りをする場所の事をいいます。厳しい状況下で当番をしなければならない事がバイシクルメッセンジャーであるように聞こえました、そしてメッセンジャーが「Under the Weather」の状態の間、私の作るバッグが雨や風からメッセンジャーの荷物を守るんだというコンセプトを伝えたかったんです。ロゴは雨や風から守るという同じ意味を持たせ傘のマークを使いました。
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― フラップの形が独特ですね。何か理由があるのですか?
フラップの形はできるだけボディの範囲をカバーできるような形にしています。

― また女性として何か拘っている所はありますか?

メッセンジャーバッグを女性が作っているからといって特に違いはないと思います。でも、男性よりも時々ちょっとだけ女の子っぽく作っているかもね。

― 他のメッセンジャーバッグブランドとの違いは?

多くのメッセンジャーバッグブランドに違いがあると思います。 皆、他の人が持っていないバッグを欲しがると思うので、市場に多くの異なった選択肢があるのは良いですよね。
私は「Under The Weather」を他のブランドと比較しませんが、いつも素材やデザインなど改良し、可能な限り良いバッグを作ろうとしています。
例えば:その視点から*1)PVCの代わりに*2)TPUをライナーに使用するように切り替えました。 (TPUはより強く、PVCよりも有害物質を含まないので)

*1)PVCポリ塩化ビニール(polyvinyl chloride)の略
*2)TPU熱可塑性ポリウレタン (Thermoplastic Polyurethane) の略

― カナダの自転車(メッセンジャー)カルチャーはどうですか?
一般的にはカナダの自転車文化はかなり新しいです。最近積極的にみんな自転車に乗っていますし、サイクリストのための道路なども作られはじめています。冬の間、何カ月もほとんどの都市で自転車に乗るのが困難になるので、カナダでは難しい部分もあります。サイクリングは実用的移動手段より夏のレジャーアクティビティと多くの人にはとらえられてますね。
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Photo credit: Frank Theriault

そしてカナダでは多くの車のドライバーに自転車は路上を走らないものと思われおり、走行中に自転車が路上を走っているとどう反応して良いかわからない部分があると思います。安全とはいえません。

幸い、サイクリングは健康と環境に良いので、最近、受け入れられ始めています。
また気候変動の影響により、みんなが自転車に乗って少しでも環境を助けようと動いている中で、メッセンジャーのカルチャーやそのスタイルの人気が自転車を移動手段だけでなくライフスタイルと考える、より多くの自転車乗りを増やしたんだと思います。

いいことですよね。多くの人が毎日自転車の事を考えるようになり、そしていろんな所にサイクリストが増えてくると思います。トロントでは、メッセンジャーや一般の人が分け隔てなく自転車に乗ってソーシャルイベント(例:毎月開催されるVelo Social)に参加して楽しむ人がいっぱいいます。他の大都市をあまり知りませんが、どこも同じですよね。

バイシクル・メッセンジャーの都市の渋滞をすり抜ける彼らの素晴らしいスキルを知らない人にとっては非常にタフな仕事で、ちょっと無鉄砲で、時々クレイジーな人だと見られてしまいますよね。これはどこの都市でも同じなのかな。

― カナダでは女性メッセンジャーが多いのですか?
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男性の方がもちろん多いですが、多くの力強い女性メッセンジャーがトロント及びカナダ全域にいますよ。女性でもメッセンジャーの仕事を十分できると認められているんだと思います。トロントでは多くの女性メッセンジャーが組織や活動をひっぱったり、参加したりしていますね。

― 海外からみた日本の自転車(メッセンジャー)カルチャーはどう思いますか?

私たちは、一般的に日本の文化が非常にクールにみえますね。刺激的なファッションやおもしろいトレンドがいつもそこにあります。日本の人達は個性の表現を本当に楽しいでいるように思いますね。日本の自転車カルチャーについてはあまり知らないのが正直な所ですが、北アメリカよりも実用的に使われていると思います。そして確実に日本のバイシクルメッセンジャーは少しクレイジー(良い意味で!)。
とてもエキサイティングで楽しい街でもあるけれど、忙しく、いつも混んでいて、沢山の人であふれている街が私たちにとっては少し怖く感じるかな。

自分自身で日本の自転車(メッセンジャー)カルチャーがどうあるかを見たいものですね。

― バッグを制作する上で、メッセンジャーならではの利点はありますか?また、それはどういった部分に反映されているのでしょうか?
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短い間でもメッセンジャーであったことや沢山のメッセンジャーと近くにいたことは実際にメッセンジャーの使用しているバッグを見て、時が経つにつれどのように変化していくかなど、細かい点での技術的な需要の実態を知る事ができました。Under The Weatherのバッグはハードワーキングなメッセンジャーが何年使っても耐えうるバッグとして作られています。一般の方がカジュアルで使うのであれば10年間以上使えるでしょう。数カ月で壊れる安いバッグのように捨てられる事は無いと思います。
そして、デザインや素材に多くの細かい点で変更がある理由は、バッグの特徴や品質に関して絶えずプロのメッセンジャーの友人からフィードバックがあるからです。

― 今後の目標、目指す所を教えてください

そうですね。Under The Weatherのための私の目指す所は現在やっている事と同様にそれを保つことです!
縫製の手助けや新鮮なエネルギーとアイデアをもたらすために新しいスタッフを何人か入れるかもしれませんが、基本的には小さくまとまって続けていく事が好ましいですね。
洋服や他のおもしろいモノ、もちろん別のスタイルのバッグなどをもっともっとデザインしていきたいですね。特にすごく役に立って、強くてタフであり、無駄にならないアイテムを作っていきたいです。

― 最後に、Under the weatherファンにメッセージを
たくさんの日本の方が「Under The Weather」のバッグを背負っているかと思うと、ワクワクします。
近いうちに自分自身で日本を見に行きたいと思います。

― ありがとうございました!!
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